【2025年最新版】トラップビートの作り方総集編【Hiphop】

DTM・作曲テクニック

この記事はまとめ記事になります。各見出しには簡単なまとめのみ載せているので、具体的な解説についてはリンク先の記事からご覧いただけます。

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トラップビートの特徴

トラップとは

トラップは現在ヒップホップの中で一番人気のあるジャンルです。

2000年代初頭にアトランタを中心に広まっていきました。中でもGucci ManeYoung Jeezy、そしてT.Iなどのアーティストがこのジャンルの確立に貢献しています。

トラップビートを印象付ける主な特徴は、ハーフビート連続したハイハット、そして重たい808ベースではないでしょうか。

トラップという言葉自体がドラッグの取引をする場所を指すものとして使われていた歴史もあり、貧困やギャング関連のリアルな内容がリリックとして取り入れられてきました。

トラップのサブジャンル

先述したように初期のトラップは貧困や暴力に関するダークな内容がメインでしたが、時代とともに様々なトラップの派生ジャンルが誕生しています。

例えば「Emo」(エモラップ)と呼ばれるサブジャンルは日本でも人気がありますが、ビートに関してはトラップの影響を受けています。

ビートは切ない雰囲気やアコースティックな音色が多く、リリックも恋愛系などが多いです。

さらにはトラップビートに電子音を多用した「Rage」(レイジ)なんかもトラップの派生ジャンルです。

BPM

BPMとは簡単に言うと曲のテンポです。ここでは難しい説明は省きますが、

世の中のほとんどのビートは4分の4拍子なので「1分間にクリックが鳴る回数=BPM」だと思ってください。

そしてトラップビートのBPMは130~160が最も一般的になります。

BPMが遅いほど落ち着いた印象や重い雰囲気、速くなるほどアグレッシブな印象やノリやすい雰囲気になるのでビートの方向性を決めるのに重要です。

DAW(楽曲制作ソフト)では簡単にBPMの変更が可能なので、いろいろなテンポを試してみてください。

BPMに関する詳しい紹介はこちらの記事をご覧ください。

メロディを作る

メロディを打ち込みで作る

例えばこんな感じに、DAWのピアノロールに音を打ち込んでメロディを作る方法です。

ここでいうメロディとはビートのドラム、808ベース以外の上で鳴っている音、いわゆる「上モノ」のことを指します。

・ダークなビートを作るならまずマイナースケール。フリジアンスケールなどもおすすめ

・キャッチーなフレーズを作るならペンタトニックスケールがおすすめ

・コードはなるべくシンプルなループがおすすめ。ラップも乗せやすくなる

・ラップとの相性もいいアルペジオを使うことでビートを印象付ける

サンプリングで作る

サンプリングとは既存の音源などを使って自身のビートに取り入れる手法です。

音楽的な知識が必要な打ち込みに比べると、サンプリングは比較的ハードルは低いので初心者にもおすすめです。

例えばサンプルをリバース(逆再生)させて作るメロディなどはヒップホップでよく聞くのではないでしょうか。

いろいろと厄介な著作権の問題については記事で詳しく解説しています。

・サンプルのBPMピッチを変更して使うとオリジナリティが出る

・サンプルをリバース(逆再生)させて使うことで斬新なビートメイクが可能

・営利目的のサンプリングは著作権が関わってくるので注意

ロイヤリティフリーのサンプルがおすすめ(サンプルパック、Splice、loopcloud等)

ドラムスの打ち込み

ハイハット

トラップビートのハイハットは8分音符で打ち込むのが最も一般的です。

加えてハイハットロールや三連符のリズム、ピッチの上下などの変化を与えることで複雑な打ち込みも可能になります。

ただある程度の規則性がないと乗りにくくなってしまうので、個人的にハイハットはシンプルでいいと思っています。

・ハイハットサンプルの長さ、アタック感の強さで印象が変わる

・最初は8分音符で打ち込み、そこから変化を加えていくのがおすすめ

ハイハットロール三連符などで変化をつけれる

・ハイハットロールにピッチの変化を加える手法もおすすめ

スネア(クラップ)

まずオーソドックスなトラップビートのスネアは3拍目に鳴らすのが基本です。

ビートは基本的に4分の4拍子なのでクリックが4回鳴るうちの3回目と同じタイミングで鳴らします。これを1小節ごとに繰り返せばOKです。

もうひと工夫してみたい場合は動画のように、4拍目の裏にスネアを足した小節を追加するのもおすすめです。

・スネアの代わりにクラップ(拍手の音)も使われる。体感クラップの方がよく使われている印象

・スネアは3拍目に鳴らす

・4拍目の裏に追加すると簡単に変化がつけれる

キック

ビートメイクでつまづきがちなのがキックの打ち込みです。

Hiphopキックのリズムは日本のポップスではあまり馴染みのない「裏ノリ」感が強いので、慣れるまでが大変かもしれません。

これは既存のビートを沢山聴いてノリをつかむしかありません。

付点8分音符や付点4分音符を使うことで横ノリの跳ねたリズムを作れる

・ループの一番初めでは鳴らすのが一般的

キックなしで808ベースだけのパターンもよくある

808ベース

808ベースもヒップホップ特有の重要なパートになります。

まず808のリズムは基本的にキックと同じタイミングでOKです。

このとき、前で鳴っていた808の音が次の808の音と重ならないように設定してください。詳しいやり方は下の記事で解説しています。

そして音程はコードのルート音(いちばん下の音)で鳴らすのが一般的です。もしくは曲のキーの音5度の音などを使うと他の音とぶつかりにくく無難です。

・808ベースの音同士がぶつからないように設定する

・音程が高すぎたり低すぎたりすると、聴こえづらかったり迫力がなくなったりする

・他の楽器とぶつかりにくい音程で打ち込む、808とぶつかる他の楽器の低音部分はカットする

パーカッション・効果音

ドラムス以外のパーカッションも目立たないながらビートを彩る材料として欠かせません。

他のドラムスよりもかなり自由度が高いので、逆に個性を出せるチャンスかもしれません。新しい音を試してみたりトレンドの音を取り入れてみるのもおすすめです。

ただあくまでもパーカッションや効果音は裏方的な役割なので、鳴らしすぎるとビートの質を下げてしまう原因になります。

・Hiphop定番の808カウベルや最近よく聞くトライアングルまで様々

ガンショットキル・ビル・サイレンなどの効果音でビートを派手に

・ビートの山場付近でライザーダウンフィルターを使って盛り上げることもできる

ミックス・マスタリング

残るは音量バランス感、エフェクトの調整を行うミックス作業です。

音量のバランスを整えるコツは比較しながら行うことです。例えばキックの音を基準にしてスネアの音量を調整する、といった感じです。

エフェクト関係はまずEQコンプレッサーで余分なものを削り土台を固めます。

そしてサチュレーションリバーブディレイなどでさらに味付けをしていきます。

最後にマスタリングをして完了と行きたいところですが、ラップを乗せる前に音圧を上げてしまうとボーカルの入る隙がなくなってしまうので注意してください。

EQ、コンプで下地を整える

・音量バランスは基準となる音と比較しながら相対的に

・左右のパンニング空間系エフェクトで音の広がりを作る

サイドチェインテープエミュレーターでビートを本格的に

マキシマイザーで音圧を上げる、リミッターorソフトクリッパーも忘れずに

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