EQ、コンプレッサー、リバーブなどなどDTMをやる皆さんは様々なエフェクトプラグインを使っていると思います。
でもそのエフェクト達はかける順番が決まっているのでしょうか。
この記事では様々なパターンから解説していきます。
なぜエフェクトの順番が大切なのか
エフェクトを挿す順番は楽曲にどのように影響するのでしょうか。
一つのトラックに複数のエフェクトが挿してある場合、前のエフェクトを通した音に後ろのエフェクトがかかります。
例えばリバーブの後にディストーションを挿すと、リバーブの成分にも歪みがかかるというわけです。
ですので効率よく音作りのできる順番にしなければ、余計な成分にエフェクトがかかったり、大事な音の成分を削ってしまったりします。
もちろん絶対的な決まりはなく表現は自由ですが、どの楽器でもこの順番でエフェクトをかければ大体無難だよね、というものはあります。
基本的なテンプレート
1.周波数系
EQやフィルターなど特定の周波数帯域を変化させるエフェクトが一番初めにくることが多いです。
これらのエフェクトは余分な音の成分を削ったりもするので、最初にやっておくと後ろのミックスが楽になります。
2.ダイナミクス系
ダイナミクス系で多用するのがコンプレッサーです。音量の高低差を調整することで音圧を整えます。
3.歪み系
こちらはサチュレーターやディストーションなど、倍音を付加する働きをするものが多いです。
このあたりからは積極的な音作りになっていくので、EQとコンプで基礎的な音作りをしてから使うことをおすすめします。
4.モジュレーション系
コーラスやフェイザー、フランジャーなどのことです。
音の位相をずらしたり遅れを生じさせることによって独特の変化を与えるものなので、後ろの方に挿しましょう。
5.空間系
最後に空間系、リバーブやディレイなどで音の広がりを調整します。
一般的にはディレイ→リバーブの順番でかけることが多いです。これらは大抵PCへの負荷も大きいので最後に挿しましょう。
発展的なテクニック
EQ、コンプ論争
EQとコンプどちらが先か?というのは実はケースバイケースだったりします。
先述した余分な成分を削るためのEQであればコンプより先の方がいいのですが、細かい調整をするEQはコンプの後に使うこともあります。
「まずは音のどの部分を整えていくべきなのか」を考えると優先順位がはっきりしてくると思っています。
エフェクトにエフェクトをかける
先ほど
「リバーブの後にディストーションを挿すとリバーブの成分にも歪みがかかってしまう」
といいましたが、あえてそのような効果を狙うこともできます。
よくある方法としては
リバーブにサチュレーションなどをかけて温かみを出す
フィルターや空間系にサイドチェインコンプをかける
など手の込んだトラックづくりに有効です。
まとめ‐耳で聴いて確かめる必要性
うれしいことにDTMではエフェクトの順番を簡単に変えることができます。
その手軽さを生かして、エフェクトの順番を入れ替えると音がどう変わるのかを確かめるのも大事だと思います。
偶然新しい音に出会えるかもしれませんね。
この記事がお役に立てば嬉しいです。
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