BPMは作曲をするときに最初の段階で決める人が多いと思います。
しかしいきなり曲のテンポをイメージするのは難しいのではないでしょうか。
この記事ではBPMの定義からジャンルごとのテンポの違いなどについても紹介していきます。
BPMの定義
BPMとは一般的に「1分間の拍数」と定義されています。
この拍数とは、基本的に4分音符の数のことを指します。
例えば楽譜で「♩=120」のような表記を見たことがあるかもしれませんが、 これは
「1分間に4分音符を120回鳴らす速さである」ということを表しているわけです。
では実際にどうやってBPMを決めていくのか紹介していきます。
リファレンスから決める
曲を作るときには既存の楽曲を参考にすることがあります。この参考にする曲を「リファレンス」と呼んだりします。
BPMを決めるときにリファレンスの曲のテンポと同じにしてもいいですし、
「このくらいのテンポがいいな」という曲があればBPMを図ってみましょう。
リファレンスを真似るのは全然パクリではありませんし、手っ取り早くBPMを決めることができるのでおすすめです。
ジャンルから決める
作りたいジャンルに多いBPMの範囲で絞っていくのはかなり王道な方法です。
速さごとに簡単に紹介していきます。
BPM~80
とてもゆったりとしたリズムです。主にバラード系などに多いです。最近ではローファイ系などChillな音楽でも使えると思います。
もちろんクラッシックでも使えるテンポです。
この辺のテンポはリズムよりもメロディ・旋律を重視する曲にマッチしそうですね。
BPM80~
ここからジャンルが増えていきます。個人的にはまだゆったりとしたテンポという印象です。
まずBPM80~110あたりが多いジャンルとしてR&Bがあります。
洒落た雰囲気やセクシーさを感じるのもこの丁度よいリズムのおかげかもしれません。
昔から続くスタイルのヒップホップもBPM90~が多いです。
ジャマイカの音楽、レゲエもこのくらいのリズムが多いです。
全体的にブラックミュージックが多い印象ですね。
BPM100~
この範囲で多いものとしてダンスミュージックがあります。これは人間がリズムに乗るのに丁度よい速さだからとも言われています。
クラブなどで流れているEDMはBPM120台の曲がめちゃくちゃ多い印象です。
BPM120~140ではロックが多くなります。
今やロックは派生ジャンルが沢山あるのですが、日本でも人気のあるオルタナティブロックなどはこのあたりが多い印象です。
また、幅は広くなりますがジャズもBPM120~160あたりが多いです。
やはりノリやすいテンポなので、ライブやクラブなどの現場で聴く音楽が多いですね。
BPM140~
幅が広くなってしまいましたがかなり早いテンポです。
普通のロックの曲もありますが、早めのテンポで多いのがパンクロックです。
ブルーハーツの「リンダ リンダ」などBPMが200近いものも多く、スピード感のある演奏はエネルギッシュで荒々しい印象を受けます。
ヒップホップにおいてもう一つ重要なジャンルがトラップです。BPM140近くが多く、8分で刻むハイハットのリズムが特徴的です。
最近のヒップホップはこのスタイルが主流です。
テクノやダブステップなどコアな電子音楽もBPM130~160に多く見られます
基本的にハウスやEDMよりも速いのが一般的です。
この辺りはスピード感があってかっこいい音楽が多いという印象です。
BPM160~
言わなくてもわかると思いますが、めちゃくちゃ速いリズムです。
高速テンポのジャンルといえばまずメタルではないでしょうか。BPM180~200、300、、と正直天井はわかりません。
BPM160~が多いものでドラムンベースもあります。ドラムのリズムが特徴的なので分かりやすいかもしれません。
演奏して決める
楽器を演奏する人や歌う人は自分で演奏してみて速さを決めることも重要です。
曲はいい感じなのにテンポが速すぎて演奏できない、歌いづらいなどは避けたいところです。
また録音した演奏を聴いてテンポの見直しを行う必要があるかもしれません。
これは個人的な意見ですが、楽器を弾いたり歌ったりしている時と、録音したものを聴いている時では曲の体感の速さが違うように感じることもあるからです。
まとめ
曲のテンポによってジャンルやプレイスタイルは変化します。
そして曲の印象も大きく変わるのではないでしょうか。
曲を作る際、聞き手にどのような印象を与えたいかを考えてテンポを決めてみるといいかもしれませんね。
この記事がお役に立てば嬉しいです。
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