Cubaseのグレード一覧
Cubaseの有料版グレードは主に「Pro」「Artist」「Elelemts」の3種類があります。
それぞれの価格と主要な機能について簡単に比較するとこんな感じです。
無料版やアカデミック版についてはこの記事の「Cubaseを安く買う方法」の見出しで解説しています。
Pro | Artist | Elements | |
価格 | ¥69,300 | ¥39,600 | ¥13,200 |
MIDIトラック | 無制限 | 無制限 | 64 |
オーディオトラック | 無制限 | 無制限 | 48 |
VSTトラック | 無制限 | 無制限 | 24 |
音源サウンド数 | 3000以上 | 2600以上 | 1500以上 |
エフェクトプラグイン | 92 | 66 | 46 |
オーディオワープ(タイミング補正) | 〇 | 〇 | × |
VariAudio3(ピッチ補正) | 〇 | 〇 | × |
VCAトラック | 256 | × | × |
インサート可能なエフェクト数 | 16 | 16 | 8 |
最大出入力数 | 256 | 32 | 24 |
グループチャンネル数 | 256 | 32 | 16 |
エフェクトセンド/リターン数 | S:8 – R:64 | S:8 – R:64 | S:8 – R:8 |
※価格は2025年10月現在、最新バージョンのCubase 14の公式サイト販売価格です。
Cubase Elements
Cubase Elementsは普通に手に入るグレードとしては最も安価なものになります。
基本的な録音、打ち込み、スコアエディター、コードトラックなどが使えるのは上位グレードと同じです。

最大サンプリングレート、ビットレートも192Hz、64bitでProと同じスペックになっています。
ただ低価格で買える反面、他のグレードにはない制限があります。主な制限は以下の通りです。
・使えるインストゥルメントの音色やエフェクトプラグインの数はProの半分ほど
→Proではピアノの音色、ベースの音色、リバーブの種類などがそれぞれ何種類もあるのに対し、Elementsは数種類または1種類しかないイメージです。
・トラック数に制限がある(オーディオトラック48、VSTトラック24、MIDIトラック24)
→極端に少ないわけではありませんが、本格的な音源を作ろうと思ったら足りなくなる可能性はあります。
・1トラックにかけられるエフェクトの数が最大8
→初心者の方であれば足りるとは思いますが、本格的なミックスをする場合は物足りないでしょう。
・ヴォーカル補正機能全般が使えない
→後述するピッチ補正やタイミング補正機能は使えないのでヴォーカル録音をする人は注意してください。
Cubase Elementsはこんな方におすすめです。
・トラック数が少なくても大丈夫な人(楽器単体の録音など)
・ミックスはあまりしないという人
・試しにDTMをやってみたい人、続くか不安な人

STEINBERG Cubase Elements
※各販売サイトの納品形式やバージョンは同じではないため、購入前にご確認ください。
Cubase Artist
Cubase Artistは中間のグレードになります。
Artist以上のグレードになるとできることが一気に増えるので、その中でも主なものを紹介します。
・全てのトラック数が無制限
→PCの性能が許す限り音源ソフトやオーディオデータを追加することができます。
・使えるインストゥルメントの音色、エフェクトプラグインの数が増える
→Proに含まれている音色の9割近く、エフェクトは7割近くが使えるようになります。
・ヴォーカルの補正機能が使えるようになる

→ピッチ補正機能の「VariAudio3」、タイミング補正機能の「オーディオワープ」が使えるようになります。
Cubaseの補正機能は外部の補正プラグインに劣らない性能ですし、DAW上でそのまま使えるので個人的に重宝しています。
・1つのトラックにかけられるエフェクトの数が最大16になる
→Proと同じ数なので本格的なミックスをすることも可能です。

・センドエフェクトのリターン数、グループチャンネルの数が増える
→エフェクトセンドのリターン数はElementsが最大8だったのに対し、Artistでは最大64と一気に増えます。グループチャンネルも最大32になるため本格的なミックスにも対応します。
・テンポトラック、拍子トラック、移調トラックなど
→曲中でテンポや拍子、キーなどを変更できます。
・Cubase14新機能のシーケンサーやドラムマシン(Cubase 14以降対応)

→シーケンサーの「Pattern SEQUENCER」、ドラムマシンの「Drum Track」が使えます。
Cubase Artistはこんな方におすすめです。
・打ち込みメインで本格的に作曲をしたい人
・外部プラグインをメインに使っていこうと思っている人
・ヴォーカル補正機能を使いたい人

STEINBERG Cubase Artist
※各販売サイトの納品形式やバージョンは同じではないため、購入前にご確認ください。
Cubase Pro
Cubase Proは言わずもがな、最上位のグレードになります。
Cubase Artistに含まれている機能に加え、主に以下のような機能が追加されます。
・全てのインストゥルメント、エフェクトプラグインを使うことができる


・出入力数、グループチャンネルの数が最大まで増える
→それぞれ最大256まで対応しています。もはや業務用でしか使わない気がします。

・VCAフェーダー
→指定したトラックのフェーダーをバランスを崩さずに操作できる機能です。原音とセンドのバランスを崩さなくて済むというメリットがあります。
・ラウドネスメーター
→SNSプラットフォームやストリーミングなどに楽曲を配信する際に絡んでくる「ラウドネス値」を測定できます。
・タイムワープ機能
→小節数に合わせてテンポを自動で合わせられる機能です。サンプリングなどでよく使います。
・Cubase14新機能の「Modulators」が付属(Cubase 14以降対応)

→音に動きを付けられるモジュレーション機能です。
Cubase Proはこんな方におすすめです。
・プロと同じ環境で本格的に楽曲制作をしたい人
・本格的なミックスをしたい人
・Cubaseを買い替えずに長く使いたいという人

STEINBERG Cubase Pro
※各販売サイトの納品形式やバージョンは同じではないため、購入前にご確認ください。
Cubaseを安く手に入れる方法
アカデミック版(学割)

Cubaseには学生や学校向けの「アカデミック版」というものが存在します。
通常版よりも約30%安く購入することができますが、中身は通常版と全く同じです。
ただアカデミック版を使用して制作した楽曲などを商用利用することは禁止されています。

楽曲の販売やストリーミングサービスへの配信はもちろん、YoutubeなどのSNSに投稿して収益が発生した場合もアウトになります。
また購入時には購入申請書にて学生証の提出などが必要になります。詳しくは公式サイトをご覧ください。https://www.steinberg.net/ja/edu-campaign/faq/
でも実はこのアカデミック版を使って、通常版の商用利用可能なCubaseを安く手に入れる裏ワザがあるんです。
それはアカデミック版を買った後にアップグレードする方法です。
例えば、、、
Cubase Artist 14のアカデミック版を公式サイトで購入(24,000円)
↓
購入したアカデミック版を通常版のCubase Pro 14にアップグレード(29,700円)
↓
すると24,000円+29,700円=53,700円で通常版のCubase Pro 14が手に入る!
通常版のCubase pro 14を最初から購入すると69,300円なので15,600円お得に買えるというわけです。
もちろんアカデミック版をアップデート/アップグレードした場合は通常版として扱われるので、商用利用などの制限もなくなります。
学生の方は学生のうちにアカデミック版を購入しておくと、後々アップデート/アップグレードしたときにもお得になるのでおすすめです。

STEINBERG Cubase Pro アカデミック版
クロスグレード版
クロスグレード版とは、すでにCubase以外の特定のDAWを所有している場合に、割引で購入できるバージョンになります。
対象となるDAWは有料のもので、Ableton Live、Logic、Pro Tools、Studio One、FL Studioなどの有名どころはほとんど含まれています。

価格はアカデミック版と同じで、Proの場合は44,000円で購入できます。
通常版を買うよりも約25,000円お得なので、他のDAWを持っている方には絶対にクロスグレード版をおすすめします。

STEINBERG Cubase Pro クロスグレード
購入時には店舗や販売サイトでライセンス登録情報やレシートなどの証明書を提出する必要があります。
対象のDAW一覧、証明書についての説明は公式サイトをご覧ください。https://www.steinberg.net/ja/cubase/crossgrade/
Cubase AI/LE(付属版)
Cubase AI/LEは、特定のハードウェア製品を購入したときに無料で付属するバージョンになります。
主にAIはYAMAHAやSteinbergのオーディオインターフェース、キーボード、一部のVOCALOID製品に付属しており、LEはそれ以外の他社製品に付属していることが多いです。

そしてLEよりもAIの方が使える機能が少し多いのですが、有料版と比べると団栗の背比べといった感じではあります。
具体的にはインストゥルメントトラック数の制限がAIは最大16、LEに関しては最大8とかなり少なく、
1トラックにかけられるエフェクトの数もAI/LEともに最大4つのため、正直まともに楽曲制作をするのは厳しいでしょう。
ただAI/LEはアップグレードしたときに、普通に購入した場合と比べて安く済むというメリットもあります。
例えばCubase AI/LEからCubase Proにアップグレードした場合は9,000円近くお得になります。
アップグレードも視野に入れてCubase AI/LEが付属する製品を探してみるのもアリかもしれませんね。
セールで購入する
Cubaseの大きなセールは年に1~2回ほど開催されています。
直近のセール情報はこんな感じです。
2025年10月 Cubase 14 全グレード40%OFF
2025年4月 Cubase 14 全グレード30%OFF+複数のプラグインをプレゼント
2023年9月 Cubase 13 全グレード50%OFF (Steinberg40周年セールのため最安値)
2023年4月 Cubase 13 全グレード30%OFF+複数のプラグインをプレゼント
※セールはアップデート、アップグレード、クロスグレード版も対象です。ただしアカデミック版に関してはセール対象外となっています。
クロスグレード版のセール価格だとProが26,400円で購入できてしまうのでめちゃくちゃお得なのが分かると思います。
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