DTMをやる中でもコードの打ち込みは重要な作業です。ピアノやシンセ、中にはギターのコードまで打ち込みで作ってしまうかもしれません。
コードの聞こえ方によって楽曲の印象も変わってくるのではないでしょうか。
この記事ではボイシングの基礎と打ち込みにおけるテクニックについて紹介していきます。
ボイシングの基礎
ボイシングとは
そもそもボイシングとはコードにおける構成音の配置のことです。
例えばCコードの構成音はC,E,Gです。
これをC,E,Gの順番で並べても、C,G,Eの順番で並べてもCコードとして扱うことが出来るのではないでしょうか。
ギターをやっている方は一つのコードにいくつも押さえ方があるのを知っているかもしれませんが、あれもボイシングの一種です。
ボイシングの種類
クローズドボイシング
コードの構成音を1オクターブ以内に収めて配置する形です。
オープンボイシング
こちらは構成音を1オクターブ以上の範囲で配置した形です。
基本的にはクローズドで打ち込んだ後にオープンにする方法がやりやすいと思います。
打ち込みにおけるテクニック
度数を意識する
基本的にクローズドボイシングの何度をオクターブ動かすかで考えると分かりやすいです。
ルート、5度
基本的に低域に配置した方が安定感があります。
よくある形でルートをオクターブ下げたものをドロップ4、また5度を下げたものをドロップ2などと言ったりします
3度、7度
この二つは他の音とぶつかって濁りやすいので高く配置すると安牌です。
3度はメジャー、マイナーを分ける重要な音なので配置の仕方によっては印象が変わるかもしれません。
音の流れを滑らかにする
ボイシングによって音の高低の動きを少なくする方法です。これによって滑らかな音の流れを滑らかにさせることができます。
これが
こうなります。構成音をオクターブ上下させて音の段差を少なくします。
ストリングスではこの打ちこみ方がほぼ必須になってきます。さらにオルガンでは同じ高さの音が続いたらつなげるのが一般的です。
トップノートを意識する
基本的にコードの一番上の音は聞き取りやすくて目立ちます。
例えばトップノートあまり変化しないのと上下するのではコード進行の印象が大きく変わります。
ポップスでは必ずしも正解は無いので曲をどう聞かせたいかで選択することができます。
ボイシングの注意点
音域
ボイシングは基本的に音域が広がります。そのため広がった高音や低音の扱いには注意する必要があります。
高音がキンキンしてしまう時はその音の音量を下げるか、EQなどによる処理をおすすめします。
注意するべきは低音の扱いです。音そのものが低すぎて潰れてしまう場合もありますし、低域で他の音とぶつかることもあります。
ヘッドホンなどでしっかりとモニタリングして違和感がないか確認してみるのがいいです。
実機との比較
生演奏に近づけたいなら実際の楽器で演奏可能な配置にする必要があるかもしれません。
例えばピアノの鍵盤で指が届かない間隔で音を配置してしまうということが打ち込みではあり得ます。
またギターを打ち込むときは、実際の押さえ方で打ち込んだ方が圧倒的にクオリティが上がります。
正直めんどくさいですが最近では打ち込みを簡単にしてくれるプラグインもあります。
まとめ
ボイシングを行うことでコード楽器の聞かせ方に幅が広がると思います。
ぜひ自分の耳で聴き比べながら製作してみてください。
この記事がお役に立てば嬉しいです。
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