【ビートメイク】808ベース音作りのすべて

近年はhiphopだけでなくあらゆるジャンルにおいて808のベース音が使われています。

しかしビートの中でも目立つ音であるため、音作りをしっかりして迫力のある低音にする必要があります。

この記事では808ベースの音作りと、起こりうるトラブルの解決策について紹介します。

ハイハットについてもこちらの記事で解説しています。

【hiphop】トラップビートハイハットのすべて

hiphop重要サブジャンルの一つであるトラップ。その大きな特徴といえばハイハットだと思います。 トラップがhiphopにおいて一般化した現在ではハイハットの音も多様化しており、様々な工夫をする必要があります。 この記事では主にトラップビートハイハットの打ち込みについて解説していきます。

ryomusi9.com

2024.04.29

音程

808ベースはサンプルから作ることが一番多いです。そのためサンプルの音がどのキーであるかを把握する必要があります。

サンプルパックやsplice,loopcloudで手に入れたサンプルは大抵の場合キーが表記されています。

これを自分の曲に合わせて移調する必要があります。

FL Studioのサンプラーではピッチシフトのツマミで移調することもできますが、

root noteを指定することでもキーを変えることが出来ます。こちらの方が簡単ですね。

↑曲のキーの鍵盤を右クリックすると移調されます。

エンベロープ

ピアノロールで打ち込む際にエンベロープを設定しないと音の長さが一定になってしまいます。

ここのADSRをいじることで、ピアノロールで打った長さだけ音が鳴るようになります。

まだよくわからないという方はこの写真通りの設定にすれば問題ないと思います。

キックのレイヤー

やり方

808のアタック感を感じないときはkickをレイヤーします。基本的に808と同じタイミングで打ち込みます。

808と重ねて音が濁る場合は音程を合わせるようにしましょう。

サイドチェイン

kickが鳴っているときに808の音量を下げます。

FL Studioでのやり方を簡単に説明します。

kickなしの808

kickなしの808ベースも多いです。

kickがない方が重すぎない印象がありますし、疾走感のあるビートにもいいかもしれません。

基本的に音程は高めです。

エフェクト

サチュレーション

クリーンすぎる808はほかのインストゥルメントに埋もれてしまう場合があります。

そこで倍音を加えることにより目立つ音に仕上げることができます。

808の音色も時代とともに変化しており、昔に比べると808の存在感が出しやすくなってきています。

曲調によってはもはやディストーションでもいいかもしれません。

シャウト系の曲では攻撃的でいかつい808ベースが目立ちます。

クリップさせる

簡単に言えば音割れです。ゴツいビートでは音割れもかっこよくなってしまいます。

クリップはkickとの相乗効果で起こすことが容易ですし、先述したkickなしの808もクリップさせることでアタック感を出すことができます。

FL Studioのサンプラーにはクリップボタンがあります。押してブーストさせると極太な808ベースが完成します。

ここで重要なのが、クリップしてブーストさせた808は伸ばしすぎてしまうと曲調によってはうるさく感じてしまいます。

ですのでサンプル自体の長さを短くする必要があります。

trapでよく多用されるSpinz 808もkickなしで使われることが多く、短くなっています。

コンプ

コンプでパキパキにする方法もあります。

また、コンプではありませんがsoft clipperを使うといい感じにパンチがでます。

トラブルシューティング

扱いが難しいのも808の特徴です。

音が重なる

808の前の音が次の音に重なってしまうと音がにごります。

これを防ぐためには先述したエンベロープの設定をしっかりする必要があります。

もしくはポリフォニックに設定すれば2音以上鳴りません。

音が濁る

他のインストとぶつかると音が濁ることがあります。

特にピアノなど音域が広い楽器は低音を処理しなければぶつかってしまう場合があります。

低すぎ、高すぎ

低すぎると人間の耳は音像をはっきりとらえるのが難しいです。

逆に高すぎると低音がスカスカになって迫力がなくなります。

聞いていて違和感がある場合はオクターブ変えるか、キーを変えるなどの対策をしてみましょう。

まとめ

808はビートにおいて重要な役割を担っています。

しかし目立つ分、他のインストやヴォーカルとの相性が必要です。

ぜひ既存の楽曲を聞きこんで、音色についても勉強してみてください。